■キャットショーとは?

猫ちゃんの品評会のことで、日本では主にCFAとTICAのショーが開催されています。
CFAとTICAでは基準が若干異なりますので、ここでは私が出陳しているCFAのショーについて触れていきたいと思います。
開催地は、東京、横浜、大阪、神戸、札幌などで、ほぼ毎週のように開催されています。
雑種の猫ちゃん、ハーフちゃん、未公認の猫ちゃんは、ハウスホールドというクラスがあり誰でもエントリーできます。
ハウスホールド以外の成猫クラスの出陳にはCFAナンバーが必要ですので、ナンバーをお持ちでないオーナーさんは
譲って頂いたブリーダーさんにご相談頂くと良いでしょう。キツンクラスでもアワードの対象にはナンバーが必要です。

出陳クラスは以下のようになっています。

 

■Kitten 生後8ヶ月未満の純血種の仔猫
■Champion Ship OPN 生後8ヶ月以上のNon-Titleの猫 
CH  チャンピオンを獲得している猫
GRC グランドチャンピオンを獲得している猫
■Premier Ship OPN 生後8ヶ月以上で避妊虚勢済みNon-Titleの猫
PR  チャンピオンを獲得している避妊虚勢済みの猫
GRP グランドチャンピオンを獲得している避妊虚勢済みの猫
■H.H.P(ハウスホールドペット) 家庭猫。血統書のない猫。ハーフ、未公認の猫など。
■ベテランクラス 7歳以上のCFAナンバーのある猫

CH及びPRになるためには6本のCHリボンを獲得する必要があります(以下に記述)

開催されるショーによっては、HHPクラス、ベテランクラスの審査がないショーがあります。

 

 

★準備編★

■ショーエントリー

Web上や猫の専門誌などでショースケジュールを確認します。
エントリーしたいショーが決まりましたら、主催クラブに連絡しエントリーフォームに記入して申し込みます。
エントリーフォームは主催クラブよりFAXにて取り寄せるか、キャットクラブのWeb上にもあります。
エントリーはFAXまたはE-MailによるPDFファイルでも受付可能です。

 

■ケージカバーを準備しましょう

ショー会場で審査を待つ猫ちゃんは控えケージで待機します。
控えケージはカバーを掛けて隣の猫ちゃんと分離し落ち着かせる必要があります。
ケージカバーはとても綺麗で凝った物や可愛い物など様々で見ていても楽しいです。
控えケージのサイズはシングルで45x45x45、ダブルは横幅が90くらいになります。
中に敷く敷物やベッドもお揃いだと可愛いです。
手作りで作るのも良し、苦手な方はショー会場でも販売されています。
以下の画像はシングルサイズのケージカバーです。


画像をクリックすると大きな画像が見れます。

 

■会場に持って行く物

小さなトイレ容器または折り畳み式の携帯トイレと猫砂、ベッド、ペットシーツ、ティッシュ、ウェットティッシュ、おやつ、
食器(お水とご飯)など。お水用の器はケージに取り付けられるハンガータイプが便利です。
お手入れ用にシルクやセーム皮、コート用オイル、爪切りやカット用の小さなハサミ、綿棒。目薬もあると緊急時に役立ちます。
寒がりなシャムやオリエンタルは保温のためベッドの中に使い捨てカイロや湯たんぽを入れて使います。
お泊まりの場合は猫ちゃんのご飯、ホテルで使うテントも必要です。
猫ちゃんを遊んであげる猫じゃらしやストレス解消にマタタビなどもあるとよいでしょう。
カリカリや缶詰などは、ショーのお土産で頂きますし、出店しているお店で購入することもできますが
決まった物だけを与えているようでしたら持参された方がよいでしょう。
もし何か忘れ物をしたとしても、ショー会場ではいろんなお店が出店していますので、ある程度は賄えます。
他のお店では買えないようなオリジナル商品も売られていますので
いちどショーを見学されても楽しいと思います。

 

■食事管理とハンドリングの練習

ショーキャットは、日頃の健康管理や食事管理が必要です。
シャムやオリエンタルはスリムですが痩せている訳ではありません。
持つとずっしりとした重みがあり、筋肉質でなければなりません。
しっかりと食べさせて、しっかりと運動させていれば、それ程太ることは気にしなくても良いと思いますが
食べ放題食べさせていると、お腹ぽっこりに太ってしまいます。逆に与える量が少ないと痩せてしまいます。
決めた量をオーナーさんが定期的に与え、しっかりと運動させる事が必要です。
また、ショーマナーが良いこともショーキャットには非常に大切です。
審査中に吹いたり威嚇したりではショーマナーに欠けてしまいます。
スリムなタイプの猫種は、後ろ足だけで立てて伸ばして審査しますので、日頃から伸ばす練習をしておくと
ショーの時にも良く伸びて綺麗に見せることが出来ます。
以下の画像はジャッジによる審査光景。

 

 

 

★ショーの進行★

■ショー会場に着いたら

会場入り口に控えケージの場所割りが貼られていますので、自分の名前を探して控えケージの場所を確認します。
受付で出陳料を支払い、お土産とカタログを受け取ります。
カタログを見て記載事項に間違いがないかをチェックします。間違いがある場合はマスタークラークに申し出ます。
エントリーされている全ての猫ちゃんには、そのショーでの番号が付いています。
審査ケージ(ジャッジの後ろ)に自分の猫ちゃんの番号が出されるまでは控えケージで待機しています。
控えケージは猫ちゃんが安心し快適にできるようケージカバーを掛けベッドやハンモックを入れてあげます。
会場の温度によっては湯たんぽやカイロなどを入れて保温してあげます。

 

■一般審査

各エントリークラスごとにジャッジが全頭を1匹ずつ審査します。
短毛種と長毛種を同時に審査するオールブリード(AB)と短毛種と長毛種を別々に審査するスペシャリティ(SP)があります。
SPはショートヘアー(SH)とロングヘアー(LH)のジャッジが別になっている場合と同一のジャッジが両方を審査する場合があります。
自分の猫ちゃんの番号が出されたら、速やかに審査ケージに連れて行きます。
ジャッジが同じ種類の同じ性別の同じカラーごとに審査します。
同じ種類でカラーが同じであっても性別が違えば別々に審査し、それぞれに1席の青いリボンが付きます。
同じ種類、同じカラー、同じ性別の場合は順位に応じたリボン(1〜3席)が付きます。
次に同じカラーで順位を付け(1〜2席)、最後に同じブリード/デヴィジョンで順位(1〜2席)のリボンが付きます。
初めてショーに出陳するチャンピオンシップの猫ちゃんはカタログ上ではOPENになりますが、審査はチャンピオンとして審査し
同じブリード/デヴィジョンのOPENとCHの猫ちゃんの中から最も良い猫ちゃんにBest CHが付きます。
チャンピオン(プレミア)を獲得する為には6本のBest CH(Best Premier)が必要です。
グランドチャンピオン(GRC)になるためには200P、グランドプレミア(GRP)になるためには75Pが必要です。
グランドポイントの確認は
Herman OnlineでCFAナンバーを入力して知ることができます。
以下は一般審査でのリボンの見方です。

 

  1次審査 COLOR BREED Best CH
1席        
2席        ----
3席    ----  ----  ----

 

■ファイナル

全頭を審査し終わるとクラス別に各リングで優秀な10頭だけが選ばれます。
Kittenクラス、Premierクラス、HHPクラスは一般審査が終わった段階ですぐにファイナルに入る場合が多いです。
ファイナルに選ばれた10頭の猫ちゃんは10〜1位の順に発表され
1匹ずつジャッジより説明を受けてロゼットが贈られます。
以下ファイナル光景

 

 

■ノート

CFAのショーでは1日4〜6リング、2日8〜12リングあります。
AB/SPの割合は開催されるショーによって異なります。
エントリー数は120頭前後ですが、200頭を越える大きなショー(リジョンショー)もあります。
日本人ジャッジだけでなく外人ジャッジが招かれる事も多く
フォトグラファーによる写真撮影や抽選会などのイベントもあります。